An assortment of aloha shirts hanging on a rack.
Text & Images By
カイノア レポンテ
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すべての人にアロハを

レジャーウェアの代名詞であるアロハシャツは、20世紀初め頃からハ ワイのメンズファッションの代名詞となっている。ムサシヤやキング・ス ミスのような地元の仕立て屋に始まり、ヴァレンティノやサンローラン のような有名ブランドのトレンディなデザインに至るまで、アロハシャツ はゆとりとエキゾチックさを感じさせるハワイ独自のファッションだ。ロ ーカル男性の必須ワードローブであるアロハシャツは、個性を発揮する ファッションステートメントや自己表現の一つとして、また普段着として も活躍する。どのブランドにもそれぞれストーリーがあり、カットやデザ イン、色、ボタンの一つどれをとっても個性が光るのが最大の魅力だ。こ こで紹介するブランドの中からも、お父さんの性格に合うアロハシャツ がきっと見つかるだろう。

An assortment of aloha shirts hanging on a rack.

アロハシャツはローカルの男性 にとっては誰しも必ず一枚は持 っている定番ファッションだ。

仕事を頑張るお父さんへ
ハワイ島の東海岸にあるヒロで生まれたシグ・ゼーン・デザインは、島の美しい自然と豊かな大地を見事に体現するブランド。同社の創始者であるシグ・ゼーンさんと息子のクハオ・ゼーンさんのアプローチは、グローバルであると同時にハワイのネイティブの価値観に深く根ざしていて、彼らのデザインには文化、場所、そして自然の原則が織り込まれている。コンテンポラリーでありながら文化的に深い意味を持ったプリントが特徴だ。フラが自然を表現する踊りであるように、このブランドのデザインは、プリントの一つ一つが伝える物語のマナと着る人の持つエネルギーとを融合させてくれる。ハワイ語でケハウと呼ばれる涼しい風を表現したボタンアップシャツの「ケハウケア」や、カロ(タロイモ)栽培の伝統を讃えるプルオーバータイプの「ポロルー」をはじめ、シグ・ゼーンのアロハシャツはハワイという土地と先住民文化から生まれた象徴的なデザインが何よりの魅力だ。裾がわずかに細くなる箱型をした1900年代初頭のスタイルに倣い、あらゆるシーンに使えるシグ・ゼーン・デザインのボタンアップシャツとプルオーバーシャツは、精力的にハナ(仕事)をこなしつつも、オハナ(家族)を大切にするお父さんに贈りたい。
シグ・オン・スミス、1018 Smith St.、毎週金曜の午前10時から午後6時まで営業。

シグ・ゼーンのホノルルの支店 「シグ・オン・スミス」では モダンなスタイルや限定デザイ ンのアロハシャツを扱っている。

ジャムズワールドファクトリーは デザインチームにとってインス ピレーションの宝庫だ。

遊び心のあるお父さんに
1960年代のサーフカルチャーに根ざした「ジャムズワールド」
は、1964年の創立以来、エネルギッシュで芸術性の高いデザインを生み出してきた家族経営のアパレル会社だ。サーファーからビジネスマンに転身したデーブ・ロクレンさんが始めたジャムズワールドは、もとはと言えばアロハシャツ自体をデザインするというより、ボードショートが映えるシャツを作るために生まれた。ジャムズワールドのボードショーツで人気を集めたカラフルで遊び心に満ちたアートは、ハワイの定番であるアロハシャツにも格好のデザインであった。 以来、デーブさんはア ーティストの手描きの傑作を探し求め、世界中を旅するようになった。旅からインスピレーションを得ることは今日に至っても、ジャムズワールドのデザインチームの間で守られている伝統となっている。買い付けた作品はオリジナルアート本来の奥行きを出すため、発色の良い高級なレーヨン素材にスクリーン印刷される。この色鮮やかな生地は、ジャムズワールドのオアフ工場に運ばれ、ここで裁断と縫製が行われる。明るく活気に満ちたプリントから手描きのオリジナルボタンまで、遊び心と芸術性に富んだジャムズワールドのアロハシャツは個性的で洗練さが光る一枚。流行に左右されないウェアラブルアートをお父さんに贈ってはいかがだろう。
ジャムズワールド・ファクトリーストア、411 Puuhale Rd.、月曜から土曜の午前9時から午後4時まで営業。
流行に敏感なお父さんのために
シルクのアロハシャツで知られる「アヴァンティ・デザイン」は、ワイキキの旧インターナショナル・マーケット・プレイスの革製品の売店からスタ ートした。1990年代初頭に、オーナーのジョン・フイ氏が香港からビンテージアロハシャツを持ち帰り、このキオスクで販売したのが始まりだ。フラグラント・ハーバーで見つけたこれらのヴィンテージの掘り出し物が、それほどの人気商品になるとは思いも寄らなかったという。あまりの反響に後押しされ、フイ氏はアロハシャツ事業を立ち上げることとな った。以来、フイ氏はアロハシャツの歴史のリバイバルをテーマにしたアロハウェア作りに取り組んでいる。アヴァンティでは、1950年代頃のビンテージシャツのプリントを用い、近年ではあまり見られなくなったノスタルジックさを感じさせるデザインの復刻を行っている。ブランドのモ ットーは、自信、大胆さ、個性。 アヴァンティのシャツはカジュアルなジ ーンズやデニムジャケットともよく合う。ブルーノ・マーズやG-Eazy、ハリー・スタイルズも愛用しているアヴァンティのシャツは、陽気で明るいロックスターのようなお父さんにぴったりだ。
アヴァンティ・シャツ、2164 Kalakaua Ave.、毎日午前9時30分から午後10時30分まで営業。

アバンティはハワイ旅行の黄金 時代を彷彿とさせるノスタルジ ックなパターンを採用している。

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カイノア レポンテ

すべての人にアロハを

レジャーウェアの代名詞であるアロハシャツは、20世紀初め頃からハ ワイのメンズファッションの代名詞となっている。ムサシヤやキング・ス ミスのような地元の仕立て屋に始まり、ヴァレンティノやサンローラン のような有名ブランドのトレンディなデザインに至るまで、アロハシャツ はゆとりとエキゾチックさを感じさせるハワイ独自のファッションだ。ロ ーカル男性の必須ワードローブであるアロハシャツは、個性を発揮する ファッションステートメントや自己表現の一つとして、また普段着として も活躍する。どのブランドにもそれぞれストーリーがあり、カットやデザ イン、色、ボタンの一つどれをとっても個性が光るのが最大の魅力だ。こ こで紹介するブランドの中からも、お父さんの性格に合うアロハシャツ がきっと見つかるだろう。

An assortment of aloha shirts hanging on a rack.
アロハシャツはローカルの男性 にとっては誰しも必ず一枚は持 っている定番ファッションだ。
仕事を頑張るお父さんへ
ハワイ島の東海岸にあるヒロで生まれたシグ・ゼーン・デザインは、島の美しい自然と豊かな大地を見事に体現するブランド。同社の創始者であるシグ・ゼーンさんと息子のクハオ・ゼーンさんのアプローチは、グローバルであると同時にハワイのネイティブの価値観に深く根ざしていて、彼らのデザインには文化、場所、そして自然の原則が織り込まれている。コンテンポラリーでありながら文化的に深い意味を持ったプリントが特徴だ。フラが自然を表現する踊りであるように、このブランドのデザインは、プリントの一つ一つが伝える物語のマナと着る人の持つエネルギーとを融合させてくれる。ハワイ語でケハウと呼ばれる涼しい風を表現したボタンアップシャツの「ケハウケア」や、カロ(タロイモ)栽培の伝統を讃えるプルオーバータイプの「ポロルー」をはじめ、シグ・ゼーンのアロハシャツはハワイという土地と先住民文化から生まれた象徴的なデザインが何よりの魅力だ。裾がわずかに細くなる箱型をした1900年代初頭のスタイルに倣い、あらゆるシーンに使えるシグ・ゼーン・デザインのボタンアップシャツとプルオーバーシャツは、精力的にハナ(仕事)をこなしつつも、オハナ(家族)を大切にするお父さんに贈りたい。
シグ・オン・スミス、1018 Smith St.、毎週金曜の午前10時から午後6時まで営業。
At Sig On Smith, the Honolulu outpost for Sig Zane, discover modern fits and limited- edition designs.
遊び心のあるお父さんに
1960年代のサーフカルチャーに根ざした「ジャムズワールド」
は、1964年の創立以来、エネルギッシュで芸術性の高いデザインを生み出してきた家族経営のアパレル会社だ。サーファーからビジネスマンに転身したデーブ・ロクレンさんが始めたジャムズワールドは、もとはと言えばアロハシャツ自体をデザインするというより、ボードショートが映えるシャツを作るために生まれた。ジャムズワールドのボードショーツで人気を集めたカラフルで遊び心に満ちたアートは、ハワイの定番であるアロハシャツにも格好のデザインであった。 以来、デーブさんはア ーティストの手描きの傑作を探し求め、世界中を旅するようになった。旅からインスピレーションを得ることは今日に至っても、ジャムズワールドのデザインチームの間で守られている伝統となっている。買い付けた作品はオリジナルアート本来の奥行きを出すため、発色の良い高級なレーヨン素材にスクリーン印刷される。この色鮮やかな生地は、ジャムズワールドのオアフ工場に運ばれ、ここで裁断と縫製が行われる。明るく活気に満ちたプリントから手描きのオリジナルボタンまで、遊び心と芸術性に富んだジャムズワールドのアロハシャツは個性的で洗練さが光る一枚。流行に左右されないウェアラブルアートをお父さんに贈ってはいかがだろう。
ジャムズワールド・ファクトリーストア、411 Puuhale Rd.、月曜から土曜の午前9時から午後4時まで営業。
The Jams World Factory is a source of inspiration for its design team.
流行に敏感なお父さんのために
シルクのアロハシャツで知られる「アヴァンティ・デザイン」は、ワイキキの旧インターナショナル・マーケット・プレイスの革製品の売店からスタ ートした。1990年代初頭に、オーナーのジョン・フイ氏が香港からビンテージアロハシャツを持ち帰り、このキオスクで販売したのが始まりだ。フラグラント・ハーバーで見つけたこれらのヴィンテージの掘り出し物が、それほどの人気商品になるとは思いも寄らなかったという。あまりの反響に後押しされ、フイ氏はアロハシャツ事業を立ち上げることとな った。以来、フイ氏はアロハシャツの歴史のリバイバルをテーマにしたアロハウェア作りに取り組んでいる。アヴァンティでは、1950年代頃のビンテージシャツのプリントを用い、近年ではあまり見られなくなったノスタルジックさを感じさせるデザインの復刻を行っている。ブランドのモ ットーは、自信、大胆さ、個性。 アヴァンティのシャツはカジュアルなジ ーンズやデニムジャケットともよく合う。ブルーノ・マーズやG-Eazy、ハリー・スタイルズも愛用しているアヴァンティのシャツは、陽気で明るいロックスターのようなお父さんにぴったりだ。
アヴァンティ・シャツ、2164 Kalakaua Ave.、毎日午前9時30分から午後10時30分まで営業。
Avanti celebrates the past in nostalgic patterns from the islands’ golden age of travel.
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